2015-01-01から1年間の記事一覧

みぞれ

「息をするようにお話を書きたい」重松清/みぞれ あとがきより わくわくして どきどきして 謎を解いたり 奇跡が起こったり 大号泣で感動したり 、しなくていい。「世間の中から生み出される、暮らしと地続きのお話だって捨てたものではない」まさに、そうい…

カメ子。

去年の7月に、10年付き合ってきたカメラが壊れてしまった。 考えてみればろくに手入れもしないで、よくぞ私に付き合ってくれていたもんだ。 ここ最近ではAFがうまく作動しなくて、視力の落ちたわたしを困らせた。ただ、蓋が閉まらなくなっただけだけれ…

刻む

ぼくはウォッチ ぼくはクロック 時を刻む、時計の兄弟 でもなんだかさいきん 不眠症なんだよ 時を早めて、朝にしちゃおう ぐうぜん見た、コジコジで、キャラクターが歌っていた、うた。 ずいぶん昔の話で、コジコジ自体全く見たことないくせに、この歌だけは…

常備菜について

にわかにあちらこちらで見聞きする、「常備菜」 本の表紙を見るたび、 掲載された写真を見るたび、 あーすてき。 おいしそう。 と思いはするも、なかなか「じゃぁこれを作ろう」とか むしろ「やってみよう」とすらも、思えない。なぜ。これぞ丁寧なくらしを…

いつだって

簡単に思い出せてしまう。2007年の日々を。空気を、天気を、言葉を、温度を。深く息をすって、短く吐いた。

うれしいこと

歳を重ねること。 重ねる中で、育んでいくこと。 植物も、人間も、こどもも、自分の心も、育んで入り組んでいく。 かんたんには解けない関係になっていく。面倒だなっておもうことも、 そこがいいんじゃない。って、みうらじゅん風に。おめでとうって、心か…

最近やっと、本を途中で読み辞めるということができるようになった。 A型特有の神経質なこだわりが関係してるのか、今まではどうしても途中で読みやめることができなかったけど、限られた時間の中ですごしているからか、より良いものを日々求めるようになっ…

定期的に嫌な夢を見る。決まって息子が病気になったり、居なくなったりする。 産後初めて見たそういう夢の時、わたしは必死に母親を呼んでいた。 「おかーさん」 「おかーさん」 そして、繰り返し呼ぶうちに気が付くのだ。 私がおかーさんなのだ、と。 私が…

背筋を伸ばしたぶんだけ春が近づいて来るような気がして、わたしは背をまるめる。 だいじょうぶ、まだ寒い。 そんな風に確かめるように顔をあげる。 ショートになったり、ボブになったり、セミロングになったりしながらわたしの髪の毛は、それでもまだまだお…

ていねいに。

oz magazineは好みの特集(雑貨屋特集とか、スイーツ特集とか、カフェ特集とか)ではない限り購入はしないけれど、時間があれば、ひそかに立ち読みする。表紙をめくったそのページの、編集長の巻頭メッセージ。 ぐっとくる言葉がいつも、羅列されている。 長…

家路を急ぐ

そうだ、わたしはいつだって家路を急いでいる。誰も待っていなくても、誰かが待っていても、 変わらぬ早さで家路を急ぐ。会社を出て、一番早く帰れる電車に乗り、効率よく乗り換えができる場所から、場所へ移動する。 最寄りの駅に着いてからも、一目散に家…

地下鉄の音を拾う

英語を話す人が居る方言を話す人がいる喃語を話す赤ちゃんがいる鳴き声で会話する動物がいるわたしの知らないことばかり たくさんの物を購入して、満ち足りた気分でいたかった。わたしが空っぽだからだ。地下鉄の音を拾う。いつか使うかもしれないと取ってお…