地下鉄の音を拾う

英語を話す人が居る

方言を話す人がいる

喃語を話す赤ちゃんがいる

鳴き声で会話する動物がいる

わたしの知らないことばかり




たくさんの物を購入して、満ち足りた気分でいたかった。わたしが空っぽだからだ。

地下鉄の音を拾う。

いつか使うかもしれないと取っておいた物たちは、いつかが訪れないまま眠る。

いつか、活躍できるかもしれないと機会を待ちながら、それでも実際活躍するのは真新しい何かだったり、もう要らない何かだったりする。

わたしは、どうだ。




要らないものをお金に変えようとする。

要らないからではなく、使ってもらえる人へ、リユースする。




たくさんの物を抱えながら何もない気持ちになるのは、物に愛着がないからだ。

愛情を持てるものを摘み取ろう

要らないものは買わない。

使わないものは譲ろう。

もっと、大切にしてくれる人へ。




私にはなにもできない。

わたしには、なにができる。