家路を急ぐ


そうだ、わたしはいつだって家路を急いでいる。

誰も待っていなくても、誰かが待っていても、
変わらぬ早さで家路を急ぐ。

会社を出て、一番早く帰れる電車に乗り、効率よく乗り換えができる場所から、場所へ移動する。
最寄りの駅に着いてからも、一目散に家路を歩く。
時々買い物していくけれど、それでもやはり決めておいた買い物リストと長年の付き合いですでに頭にインプットされているスーパーのレイアウトとを照らし合わせて効率よくすませる。

いつも、どこに住んでいても、誰と住んでいても、家路を急ぐ。

きょうも、おうちへ帰ろう。