続、優しさのしゅるい

優しさの、しゅるいを考えてから思い出した。

なんども繰り返しくりかえしよんでいる、
よしもとばななさんの、なんくるない
その中の、ちんぬくじゅうしいというお話。

沖縄旅行でユタに出会ってから、そっちの世界にはまってしまった母親が連れてきた友人もまた、私にとっては同じような類に感じた。

彼女は、絶対の安定と寛大さがあって、それは今あることは永遠じゃないから、だから優しくあろうとするしゅるいのもので、主人公の少女は、その優しさに怖さを感じる。きっと、有限が見えてこわかったのだ。そうじゃない、もっと、人間らしく怒ったり・取り乱したり・不快な顔をしてみて欲しかった。こちらが何をしでかしても「いいのよ」と笑う彼女が、少女は怖かったのだ。

そんなに、寛大にはなれぬけれども、もちろん。
けれども本質は同じ。
やっぱり、ゆうげんなのだ。

生きているということ、それが永遠だとか有限だとかそういうことにすら気をもまないでただ、生きていると思っていられること。有限なのだと、本当に気がついたときに、怖くなる、そうだと知っている人といるのが。

それでもいい、有限だからこそ、今を大事にしよう。
有限だからこそ、怒ったり、泣いたり、嫌いになったり、いろんな思いをぶつけていこう。
そう、思えるように、もっと、もっと、じぶんの世界を広げなければ。