死ぬこと。


「死」を漢字でかくのは
ちょっと怖いな。


でもこの字が真実だから、書かないと。



「死にたい」


そう友人が漏らしたそうだ。


もうずいぶんと前のことだけれど


どんな状況でどんな風だったかは分からないけど




そう思うことの意味。
思っても口に出すまでの軽さ、重さ。



自害した友人をもつひとと
病気で亡くなった友人をもつひとと



どんな受け取り方をするだろう。




住む 進む世界がもしかしたらもう永遠に交わらないかもしれない。




自害した友人をもつひとは
「死」はとてもリアルで
とてもそばにいて
そして選べうる場所にいつもあるものだと
思うかもしれない。



病気で亡くなった友人をもつひとは
「死」はとてもリアルで
とてもそばにいて
そして周りの人の運命ごと一瞬でさらってしまう恐ろしいものだと
思うかもしれない。




似ているのに
それは全く違うものなのだ。


似ているのに
それは枝分かれするように
離れて行ってしまう。


どうか
そちらがわに行かないで欲しい
きみにとって「死」は恐れであってほしい


選びとることなど出来ないものであってほしい



生きている意味など
ほんとうには何もないの



それでいいの
息ているから生きているの



photo:ポケットデジタルカメラ
この 足で