風邪をひく夫


パイの実を食べる妻。

めずらしく弱っている、マサさん。
わたしはじょうずに看病ができなくて。

「だいじょうぶ?」
「だいじょうぶ?」


おろおろ。

いっしょに暮らしはじめて、
はじめて風邪をひいて、

そして知ること。


薬を買うとき。

「錠剤と、顆粒と、液剤がありますがどれに致しますか」

どれだろう。
マサさんは顆粒のお薬飲めるんだろうか。

「錠剤で」


どうやら「粉薬も得意だよ」らしい。

「学生の頃はよく季節のかわりめに風邪引いてた」


知らなかったことが増えて、
知って行くことがふえてく。

それはちょっと、愛しいことではないか。


でも、げんきなほうが良いな。
早くよくなれ〜!