おばあちゃん

昨日、お昼寝から目覚めたマサさんが「おれ、泣いてなかった?」と言った。

また、ばぁちゃんの夢見ちゃった。

時折、見るそうだ、
ずいぶんまえに亡くなってしまったおばぁちゃんの夢。
それはいつも同じ夢で、その度泣いて目覚めるそうだ。


最期、入院したまま帰ってこなかったおばぁちゃんが
ある日学校から帰るとリビングに居て車いすに座っている。
大丈夫なの、と言うと「大丈夫だ、がんばるからな」そう言うそうだ。


昔の話をするときに、絶対ばぁちゃんが登場する。
2歳下の妹がいるから、大きくなるまで祖父母といっしょに眠っていたし、
両親は共働きだったから、帰ると居るのはばぁちゃんとじいちゃんで。

わたしと知りあう前に亡くなってしまったから、わたしは写真しか知らない。
でも、マサさんがどれだけばぁちゃん子だったかはよく知ってる。
だから、その時折見てしまう夢は、
当時のマサさんの希望が見せるものなのだと。
それを未だに見続ける意味を。
やさしい人なのだ。