トマト


トマトが食べたいと思って買い物に出かける。



冷たくして輪切りにして食べようか。

くし形切りにして塩をかけて食べようか。


想像しながらもう食べたときのこうふくかんでいっぱいになる。




野菜売り場にツヤツヤとならぶ赤い玉。


『1玉 190円』


その威圧的なまでのPOPの文字を見て尻込みしてしまう。



そうして今日もトマトを買えないまま帰り、
けれど家に帰るとまた、トマトを切望する。

その繰り返しの毎日。