そらにん


ゆうじんに誘われてソラニン
邦画を映画館で見るのはひさしぶり。




音楽の話で、バンドの話で
男の子が死んじゃって
その彼女がひきついで歌う。


くらいの情報量だけもって行った。

人が死ぬ話は嫌いだ。


でも「いいよ」って返事しちゃったあとに気づいたから。
ゆうじんに「ソラニン」見に行こうって言われて。


やだな、人が死ぬのは。


最近そういう話が多い。
新しい本を探していても裏表紙の説明を読むたび
落胆する、また誰かが死ぬはなし。


もちろん人はいつか死ぬけれど
そういう題材が多いのは仕方ないけれど
そういうところからでしか見いだせない幸せを
伝えてくる様な気がして、いやだ。


そんな、人が死ななくたってわかる。
日々在ることがただ幸せなんだってこと
わたしはもう痛いほど知ってる。



ソラニンはそういうのとはまた違う観点で
きっとそれぞれがそれぞれに感想を持つ映画だ。

景色に、出演者の性格に、生活に、場面に。




わたしは、変な所に行きついてしまった。

やっぱり写真のこと。


風船がのぼっていく所に、
バイクの後ろ姿に、
誰も居ない部屋に、
土手に座る一人になった芽衣子さんに、


わたしは増えていく思い出じゃなくて
減っていく思い出が撮りたいんだ?


居るはずのものが居なくなったときの、
それでも変わらない世界の景色。

ある意味での未来。


増えていくものじゃなくて
減ってもなお、在り続ける面影のようなもの。


そんなの撮れないんだろうけど。



ぱっとした絵としての感想は、
芽衣子さんのガリガリさが
とてもきれいで欲しい!っておもったのと、
タネダを見てメガネ男子って素敵って思ったこと。


だから、絵と空気がきれいだった。

良い映画だった。

見てよかった。